こちらでは、外壁塗装・屋根塗装の種類や必要性、注意点に加え、塗料の種類やその特徴について、わかりやすくご紹介します。
塗装工事をご検討される際の参考になれば幸いです。

ペイントローラー

外壁塗装の必要性と注意点

建物の外壁は、紫外線・雨風・湿気などの影響を日々受けています。
外壁にはモルタル・コンクリート・サイディングなどさまざまな素材が使われていますが、これらは水に弱く、塗料で防水保護をしていないとサビや腐食の原因となり、建物自体の寿命を大きく縮めてしまいます。外壁は塗装膜によって保護されていますが、長期間放置すると塗装膜が劣化・剥離し、雨水や湿気が内部に侵入します。
このため、壁材や下地の腐食・カビ・藻の発生など、建物の劣化が一気に進行します。さらに、外観の美しさも損なわれ、色あせ・ひび割れ・サビ・カビ・汚れが目立ってしまいます。定期的に外壁塗装を行うことで、防水機能を保ち建物を長持ちさせるだけでなく、美観を維持し資産価値を高めることにもつながります。

外壁塗装の塗り替えの目安

外壁の種類
塗り替え目安
特徴・注意点
モルタル壁
10~15年
ひび割れが出やすく、早めの点検がおすすめ
サイディング
10~12年
コーキングの劣化が早い場合があるので要チェック
ALC(軽量気泡コンクリート)
10~15年
吸水しやすい素材なので、防水塗装が重要

※ 外壁は環境や立地条件で劣化スピードが変わります。  年数に加えて、ひび割れ・チョーキング・コーキング劣化なども目安にしましょう。

外壁劣化のサイン

  • 1. 塗膜のひび割れ(クラック)

    壁に細かいひび割れが入ると、雨水が壁内部に浸入する原因になります。
    ・ヘアークラック(幅1mm以下の細いひび)
    ・構造クラック(幅1mm以上の大きなひび)

    対処の目安: ヘアークラックは塗り替えのサイン、構造クラックは早めの補修が必要です。

    ひび割れ写真
  • 2. チョーキング(白い粉の発生)

    外壁の表面を触ると白い粉が手につく場合、塗料の劣化が進んでいる証拠です。
    紫外線や雨風により塗料が分解され、保護機能が低下しています。

    チョーキング写真
  • 3. 塗膜の剥がれ・膨れ

    塗装面が剥がれたり、膨れていたりする場合、雨水が内部に入り込んでいる可能性があります。
    早めに塗り替えや補修を行うことで、建物の耐久性を維持できます。

    塗膜の剥がれ写真
  • 4. カビ・藻の発生

    湿気の多い場所に黒ずみや緑色の斑点が出る場合は、外壁の防水性が落ちているサインです。
    放置すると美観だけでなく、建物の劣化も進みます。

    カビ・藻写真
  • 5. 鉄部の錆び

    雨樋、手すり、シャッター、屋根の鉄部分などに赤茶色の錆が出ている場合は要注意です。
錆は放置すると広がり、金属部分の強度を弱めるだけでなく、周囲の外壁にもダメージを与えることがあります。

    鉄部の錆び写真

外壁塗装工事の流れ

  • STEP1:足場仮設・養生

    まず、作業の安全性と周囲への飛散防止のために足場を組みます。
    周囲に塗料やホコリが飛ばないよう、飛散防止ネットも設置します。

    ポイント 足場がしっかりしていることで、高所作業も安全に行えます。
    足場仮設・養生写真
  • STEP2:高圧洗浄

    屋根や外壁に付着したカビやコケ、ホコリを高圧で洗い流します。
    通常は100〜150kg/cm²の圧力で洗浄しますが、状態に応じて調整します。

    ポイント 汚れや古い塗膜をしっかり除去することで、塗料の密着性が高まります。
    高圧洗浄写真
  • STEP3:下地補修(クレン)

    欠けた部分やヒビ割れを補修します。この工程は塗装の仕上がりや耐久性を左右する重要な作業です。

    ポイント 丁寧な補修が、塗装後の剥がれや割れを防ぎます。
    下地補修写真
  • STEP4:下塗り

    専用のシーラーを塗布します。
    下地と塗料を密着させる「接着剤」のような役割を果たし、仕上がりの美しさや耐久性を高めます。

    ポイント 下塗りを丁寧に行うことで、塗料の耐久性が大きく向上します。
    下塗り写真
  • STEP5:中塗り・上塗り

    下塗りの上に塗料を2回塗り重ね、厚みと光沢のある仕上がりを作ります。
    中塗りと上塗りで同じ塗料を使用し、ムラのない美しい表面に仕上げます。

    ポイント 塗膜を重ねることで耐候性・防水性を強化します。
    中塗り・上塗り写真
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屋根塗装の必要性と注意点

屋根は建物の中でも、紫外線・雨風の影響を最も受ける場所です。
例えばトタンなど金属製の屋根は、日中の高温で伸縮を繰り返しています。塗装膜がしっかり保護しているうちは問題ありませんが、およそ5年以上経過すると塗装膜が劣化し、鉄板の伸縮に追従できなくなり、塗膜のひび割れや剥離が発生します。放置するとサビや腐食の原因となるため、定期的な屋根塗装が重要です。
また、屋根塗装には美観を整えるメリットもありますが、外壁塗装工事のついでに、傷んでいない屋根まで美観目的で塗装することはおすすめできません。
塗装工事の本来の目的は建物の寿命を延ばすことです。過度な塗り替えはかえって塗膜を厚くしすぎ、剥離の原因になる場合があります。屋根塗装を検討される際は、建物の状態をよく見極め、塗装業者としっかり相談した上で決定しましょう。

屋根塗装の塗り替えの目安

屋根の種類
塗り替え目安
特徴・注意点
スレート屋根
(カラーベスト・コロニアル)
8~10年
軽量でコストが比較的安い。紫外線で塗膜が劣化しやすい。色あせ、チョーキング、コケ・藻の発生がサイン。割れやすいので補修も重要。
金属屋根
(ガルバリウム鋼板・トタン)
10~15年
耐久性が高いが、錆びやすい部分は早めの塗り替えが必要。赤錆び、塗膜の剥がれ・膨れがサイン。表面の防水・防錆処理がポイント。
陶器瓦
10~15年
耐久性が非常に高く、塗装しなくても長持ちすることが多い。ただし表面塗装が剥がれると美観が損なわれる。苔や藻の付着もチェック。
セメント瓦
10~20年
陶器瓦よりやや吸水性が高いため、防水塗装が必要な場合がある。色褪せや表面劣化のサインを確認。定期的な塗り替えで耐久性を維持。
化粧スレート・カバー工法屋根
10~15年
軽量で施工しやすい。既存屋根に重ねて施工する場合は、通気性や下地状態を確認する必要がある。

※ 塗り替え時期はあくまで目安で、地域の気候や屋根の状態によって変わります。
塗装サイン(色あせ、チョーキング、錆び、コケ・藻の発生)を見逃さないようにしましょう。

屋根劣化のサイン

  • 1. チョーキング(白い粉の発生)

    屋根材の塗膜が紫外線や雨で分解され、表面に白い粉が出る状態です。

    発生しやすい屋根:金属系屋根

    チェックポイント:粉が手に付いたら塗り替えのサインです。

    チョーキング写真
  • 2. 褪色・変色

    塗膜の色があせたり、変色している状態です。

    発生しやすい屋根:金属系屋根

    チェックポイント:屋根全体の色が薄くなったりムラが出てきたら塗り替えを検討しましょう。

    褪色写真
  • 3. カビ・コケの発生

    日光が当たりにくい屋根面に黒や緑の斑点が出る現象です。

    原因:防カビ塗料の効果が薄れてきた場合や湿気が多い場所

    チェックポイント:放置すると美観だけでなく、屋根材の劣化も進みます。

    カビ・コケの発生写真
  • 4. 塗膜の膨れ

    屋根の表面が部分的に膨らんでいる状態です。

    原因:縁にさび・下地処理不足、遮熱塗料による蓄熱

    チェックポイント:膨れがある場合は早めに補修・塗り替えが必要です。

    塗膜の膨れ写真
  • 5. 塗膜の剥離

    塗膜が剥がれてしまう現象です。

    原因:前回塗装時の洗浄不足など

    チェックポイント:剥離部分は補修してから塗り替えましょう。

    塗膜の剥離写真
  • 6. 屋根材の劣化(基材の損傷)

    塗膜が剥がれてしまう現象です。

    原因:前回塗装時の洗浄不足など

    チェックポイント:剥離部分は補修してから塗り替えましょう。

    屋根材の劣化写真

屋根塗装工事の流れ

  • STEP1:足場仮設・養生

    まず、作業の安全性と周囲への飛散防止のために足場を組みます。
    周囲に塗料やホコリが飛ばないよう、飛散防止ネットも設置します。

    足場がしっかりしていることで、高所作業も安全に行えます。

    足場仮設・養生写真
  • STEP2:高圧洗浄

    外壁に付着した汚れ、コケ、汚れ、コケなどを高圧洗浄で洗い落とします。
    この作業は塗装前の大切な下準備で、しっかり洗浄しないと塗料の「剥がれ」や「ふくれ」の原因になります。

    洗浄が不十分だと、どんなに高品質な塗料でも性能を発揮できません。

    高圧洗浄写真
  • STEP3:下地処理

    ヒビ割れや古い塗膜の除去、凹凸の修正などを行い、塗装面を整えます。

    ・ひび割れ補修

    ・ピンホールや小さな欠損の修復

    ・旧塗膜の劣化部分の補修

    この工程が塗装の仕上がりと耐久性を左右する、最も重要な作業です。

    下地処理写真
  • STEP4:養生

    塗装しない部分(窓、サッシ、玄関ドアなど)をナイロンやガムテープで保護します。

    養生が丁寧だと、塗料の飛び散りを防ぎ、仕上がりもきれいになります。

    養生写真
  • STEP5:塗装

    いよいよ塗装工程です。通常、以下の3回塗りで行います。

    1. 下塗り:外壁と塗料の密着を高める

    2. 中塗り:色や膜厚の調整を行う

    3. 上塗り:仕上げ層で美観と耐久性を確保

    塗り回数や使用塗料は、外壁の素材やお住まいの状況によって最適な方法を選びます。

    塗り替えをしっかり行わないと、見た目の劣化や工事不具合が生じます。

    塗装写真
  • STEP6:足場の解体・最終確認

    塗装がすべて完了したら、養生を外し、足場を安全に解体します。
    足場解体後は全体の最終点検を行い、塗り残しや不具合がないか職長がチェックを行います。周辺の清掃も丁寧に行い、きれいな状態でお引渡しをします。

    この工程が塗装の仕上がりと耐久性を左右する、最も重要な作業です。

    足場の解体・最終確認写真
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塗料の種類と特徴

塗料の選び方で、建物の寿命とコストは大きく変わります

外壁塗装に使われる塗料は種類が多く、耐久性や価格、機能もさまざまです。
ここでは、代表的な塗料の特徴と、機能性の高い最新塗料をご紹介します

●基本塗料の比較

塗料の種類
耐用年数の目安
おすすめ度
塗料の特徴
合成樹脂ペイント
3~5年
最も安価、ただし耐久性は低い
アクリル
5~7年
★★
色あせしにくい
ウレタン
8~10年
★★★
耐久・耐薬品性に優れる
シリコン
12~15年
★★★★
コスパ◎で人気
フッ素
15~20年
★★★★★
超高耐久で汚れに強い

●高機能塗料

光触媒塗料

太陽光+雨水でセルフクリーニング

外壁を常にきれいに保ちたい方向け

ナノテク塗料

ナノ技術で高耐久+防汚性能

メンテナンス頻度を減らしたい方に

装飾塗材(デザイン塗料)

多彩なテクスチャで個性的な外観に

高級感を演出したい方向け

遮熱塗料

太陽熱を反射し、室内温度上昇を抑制

光熱費を節約したい方向け